ウォーレン・バフェットの師匠にあたるひとの著作です。
原作は古いですが、本書は現代にあわせた注解をつけて蘇っています。
原書は70年代にかかれたものです。したがって、かなりお年をめしている方でないと当時の状況などが想像できず、読みづらいです。また、翻訳もいまいちで誤訳のようなものがあったり、読みづらかったりもします。
しかし、注解から先に読んで原書は後に読む、という形をとると、そうした読みづらさを払拭できるます。それだけでなく当時と今を対比しながら読み込むことができると思います。
というわけで、読み始める際は各章の注解から先に読んだほうがいいかもしれません。
原作は既に出版からだいぶ時間が経ってしまっています。したがって、当時は有効だった投資手法も有効性を失っているものもあります。既にアービトラージがなされてしまっているわけです。
しかし、バリュー投資に関する考え方やドル・コスト平均法の有効性など考え方のエッセンスは現在でも十分通用します。
長期投資を前提とした本なので日計りで損益を確定したり、スイングトレードを主体としているひとにはあまり向かないと思います。グレアムはテクニカル分析には懐疑的です。(必ずしも、否定はしていません)
また、バリュー投資を薦める考え方なので、効率的市場理論者にも少し受け入れがたい部分はあるかと思います。
それでも、ファンダメンタル分析的な考え方を投資手法に取り込みたい方には良い本だと思います。
本書が元ネタになっているような投資の本も多数あります。いわば原典です。澤上篤人先生の投資手法や著作などでも本書の影響を強く感じます。著者の主張に賛同するかどうかは別ですが、市場に流布する考えを知るためにも、一度は触れておくべき本だと思います。