開発現場の
デスマーチ
を話の材料として、デスマーチに陥らないための方法を説いています。
しかし、著者自身も書いている通りデスマーチはIT関連の職場に限っているわけではありません。
人員の削減、無茶な仕様、無計画な計画などたまたまデスマーチで最初に火を噴き始めたのがIT業界なのではないか、と
山崎敏
先生は考えています。
「実際にはほかの業界でも、デスマーチは着々と根付いてきている。たまたま、IT業界が最初に火を噴くようになった」そうです。著者自身も、本書をIT業界の人ではなくそれ以外の普通のサラリーマンに読んで欲しい、と書いています。
多くを語らなくってもプロだから分かってくれるだろう、と細部まで仕様を決めず発注をしてくる顧客。エンドユーザと顧客のシステム部門、下請けなどの階層的な組織構造。予定をぎゅうぎゅうに組みバッファがほとんどなくわずかの狂いすら許されない予定。デスマーチになる要因は開発現場でなくてもいろいろあります。
そうした、デスマーチを避けることは決して困難ではありません。わずかの労力を惜しまず、顧客とちゃんと向き合えばいい。しかし、一度、火を噴いたプロジェクトの解決が如何に困難かを著者は語ります。
一度火を吹いてしまったプロジェクトは鎮火が大変です。技術や知識の豊富なスーパーSEなどが登場しても解決は困難です。
サラリーマンは、スキルや知識を向上させれば仕事をうまく進められるのではないか、と考えがちです。そして、スキルや技術を高めるために自己啓発や資格取得に勤しんだりします。しかし、スーパーSEやスーパーサラリーマンもスキルや知識や技能を発揮できる状況がそろわない限り、それらは何の役にも立たないのです。
また、上司や顧客は対立する対象として考えてはいけません。協力しあっても問題解決に当たる対象と考えるべきです。
そのためにも、ホワイトボードなどを利用して会議を進めると、ホワイトボード上のプロジェクトなどを共通の目的と認識しあいながら仕事を進めることが出来ます。顧客との関係、上司との関係、部下との関係、同僚との関係を敵対する関係から、ホワイトボード上の共通の目的を持つ仲間とすることができるそうです。
また、進捗状況のガントチャートなどを壁に貼って、適宜皆で書き込みをしながら共通の目標を持つことの大切さを訴えています。
著者の山崎敏さんのやまざき@BinaryTechnology
http://www.01-tec.com/