おそらく、効率的市場理論に則った著作の最右翼です。
著者の指摘に基づけば。。。。
●比較的効率性が低くアクティブ・ファンドに勝機があるといわれている新興市場・新興国市場でも証券市場の効率性は十分に成立している。
●インサイダー取引でも証券市場の効率性を超えることは困難。
と、パッシブ・ファンドを絶対的に支持をしています。
私のようなパッシブ・ファンドやETFをはじめとした指数銘柄が好きな人間にはたまりません( ´∀`)
・市場は十分に効率的である。
・株式やファンドの銘柄選択やタイミングで利益を上げることは困難。
・時期を分散して取得したらひたすらホールド。
というような効率的市場仮説を支持する人の間では一般的な運用法を薦めています。
しかし、そこまで強く言い切ってしまっていいのか?という点もあります。
ほかにも印象に残ったことは。。。
●債権ファンドを買うのは非効率
「単に債権を買って集めているだけの商品に0.5%もの信託報酬を支払うのはばかげている。また長期債を多めに組み入れているファンドの場合、金利が大幅に上昇した際は基準価格の回復が困難になる。」
…たしかに、債権ファンドの0.5%もの信託報酬はばかげているとは思います。しかし、小額で時期を分散して買える債権類似商品として債権ファンドになってしまうのではないでしょうか?サラリーマン投資家に償還期限が異なる債権を国を分散して保有しろ!というのはいささか現実味に乏しい気がします。
また、後段の部分も債券ファンドではなく現物の債券で持っていれば債券価格の下落を回避できるような論調に読めました。しかし、現物の債券でも金利が上昇した際の債券価格の下落は避けられません。
●為替リスクについて
「外国株式に関しては為替リスクを積極的にとるべきで、外国債券に関しては為替リスクはとるべきではない。」
…この議論もいまいち、理解が困難です。
内藤忍
先生は為替のリスクヘッジに対して否定的です。
・コストがかかる。
・利回りは内国債券と大差がなくなってしまう。
・リスクヘッジしても完全にリスクを取り除くことは出来ない。
・為替差損もなくなるが、為替差益の恩恵にもあずかれない。
・輸入される商品の価格変動が生活を直撃する。
といったところが主な理由です。
私もどちらかというと内藤先生の主張のほうに共感します。(ただし、為替の変動が生活に与える影響は非常に限定的、という条件付きです。)
もっともこのあたりは米ドルで生活しているアメリカ人と、日本円で生活している日本人の違いといってしまえばそれまでなのかも。。。
チャールズ・エリスの「
敗者のゲーム
」やバートン・マルキールの「
ウォール街のランダム・ウォーカー
」も効率的市場理論を読んでいる方には特に新しい発見はないかもしれません。しかし、パッシブファンドを中心とした運用の有効性を再認識するのにいい本だと思います。
上記ふたつの書籍と同じくらい評価されても良いのではないでしょうか。
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