2008年10月02日

「無税」入門の置かれている状況をもう少し理解してもらいたい

最近、「無税」入門の検索ワードでこのブログに来てくれる人が多い。

何故か?と思っていろいろググってみた。

2008/9/13 朝日新聞「公貧社会」で紹介されたそうだ。アサヒっていたそうだ。


もちろん、朝日新聞への掲載以降amazonのレビューは辛口な評価が増えた。

一応、このブログではどちらかというと好意的な書き方をしている。

ただ、何も知らない人が本の内容を真に受けて真似して痛い目にあうといけないので一応注意を書いておく。

「無税」入門―私の「無税人生」を完全公開しよう
只野 範男
飛鳥新社
売り上げランキング: 296
おすすめ度の平均: 3.5
5 税金についていかに自分が無頓着か気がつけた。
3 参考にはなるが、悲しい本
3 税金を払っていない=信用ゼロだから
1 ちゃんと払おう、と再認識できました。
1 こんな生き方はしたくない


1.事業所得の赤字を(毎年何十万、何百万円単位で)出して給与所得と合算することはことは現実には難しい。


本書の要点は副業事業所得として計上する。そして、事業所得で発生した損失を給与所得と損益通算して給与所得の課税所得を減らすことにある。

一般によく使われる雑所得は使い勝っては良いのだが損益通算が出来ない。事業所得(や不動産所得・山林所得・譲渡所得)では給与所得との損益通算が出来るのだ。

理屈は通っている。違法なことをしているわけでもない。

仮にも事業を標榜している以上は赤字の何割かの売上はないとそもそも事業として疑わしい。

100万円の赤字を計上するには最低でも20〜30万程度の売上はないとまずいのではないか?実際ヤってみれば分かると思うが、同人誌だろうとアフィリエイトだろうとこれだけの売上を叩き出すのは厳しい。かなり真剣に副業に取り組まないと達成できない数字だ。

それなりの金額の赤字を吐き出すには、帳簿や領収書の作成などそれなりの手間を惜しんではならない。つまりマメさも求められる。

いままで、税金に関して会社任せ、税務署任せのサラリーマンがはじめるには敷居が高いのだ。

2.もし、会社にばれたときヤバい。

就業規則には副業を禁止している企業が多い。仕事との関係が相互補完的な関係だったりしたらお目こぼしをしてもらえる可能性もある。たとえば外国語を使う仕事の人が通訳とか翻訳とか。。。

しかし、競合するような関係だとマジでヤバい。

しかも、副業をしている人間が会社にとって疎ましい存在だったり、辞めさせたいような存在だったりしよう。会社は警告なしに副業を根拠にいきなりクビにするかもしれない。まぁ、自己都合退職を迫ったりとかね。

逆に副業をしていようが会社にとって有用な人材だったら多少のお目こぼしはしてもらえるだろう。その辺は雇い主の胸先三寸だろ。要はヲレがどれだけカイシャにとって使える人材かどうかだ。

しかし、実際に無税人生を目指すのだったら1.2.のリスクと労力を考えてやる必要がある。

発生した事業所得の赤字と節税できる金額、確定申告に必要な労力、会社にばれたときのリスクが釣り合っているのか?しっかり検討する必要がある。

只野範男先生のような納税の方法は「アリじゃね?」と思っている。制度を逸脱しているようにも思えない。合法的な節税の範囲だろう。悪質な脱税とはちゃんと区別する必要がある。

サラリーマンが副業を持つのは人生のリスクヘッジにもなる。しかし、現実に実行するのはかなり大変だ。


私自身はこの本は税制に対する著者なりの批判と読み取っている。サラリーマンに重い税制、所得税が中心の現在の税制に対する警鐘だ。

つまり、只野範男先生は暗に消費税等の間接税固定資産税等、裁量の余地が働きづらい税制への移行を促している。そう感じたのは私だけだろうか?

以前の関連エントリ
サラリーマンは副業を持てば節税もできるし、生活も充実するYO!多分(;´∀`)
http://norafp.seesaa.net/article/94197708.html

ヲチしているブログの関連エントリ
独学でFP資格をめざそう:「無税」入門―私の「無税人生」を完全公開しよう
http://app.blog.livedoor.jp/fp_nobe/tb.cgi/51644260

乙川乙彦の投資日記: 只野範男(2007.10)『「無税」入門』飛鳥新社
http://otsu.seesaa.net/article/95470875.html

posted by のら at 22:52 | TrackBack(1) | 税金が悲惨すぎる件について | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

この記事へのトラックバック

【本】 「無税」入門 - 実例豊富かんたん無税入門!でもその思想の根拠は?
Excerpt: 「無税」入門―私の「無税人生」を完全公開しよう著者:只野 範男販売元:飛鳥新社発売日:2007-10おすすめ度:クチコミを見る金銭的な得以外にどうして「無税」生活をしている自分自身を正..
Weblog: Morizo Blog : 森蔵ブログ
Tracked: 2009-03-31 01:25
ブログパーツ
※ご注意 当ブログ及びリンク先、広告の記載内容等に当方は一切責任を負いません。ご自身の責任においてご利用、ご確認ください。

※個別の株式銘柄、金融商品、資産運用、ライフプラン、投資額、運用成績などのご質問にはお答えできない場合があります。

※株式投資、金融関連商品のご購入などはご自身の責任で行ってください。

※リンクはご自由にどうぞ。コメント、トラックバックは内容やリンク先を確認させていただいております。掲載できない場合もありますがご了承ください。