2008年12月10日

3年で辞めた若者がこの先、生き残るには

若者はなぜ3年で辞めるのか?』の続編的なもの。

3年で辞めスペシャリストを目指す若者を「平成的価値観」、ひとつの会社でゼネラリストとして生きる者を「昭和的価値観」ですべてまとめようとするのはさすがに無理があるとは思う。

それでも、本書はおもしろい。


3年で辞めた若者はどこへ行ったのか
城 繁幸
筑摩書房
売り上げランキング: 5684
おすすめ度の平均: 3.5
4 外資の迎合
5 「若者は為されるがままでいるな。わがままになれ」
4 多様性という平成的価値観
3 前著並みの水準を期待したのだが・・・
4 若者よわがままに、そして主張せよ


会社人間ゼネラリストとしての生き方には概して否定的だ。

会社の中で出世して○○経営室長とか、○○企画室長とかの(山崎元先生の言う)経営茶坊主的な生き方に否定的だ。

いつの時代でも、ゼネラリストが不要になることはない。

しかし、外部の環境でも通用する技能を身に付ける、という城繁幸先生の考えは非常に刺激的ではある。あまり真面目に価値観を模倣しようとすると疲れそうだけどね。

既存左翼や革新勢力が求心力を失っている理由を保守化に求めている。労働貴族労働組合や革新勢力は正規雇用の労働者の権利拡大を求める。だが、正規労働の権利拡大は非正規雇用の犠牲の上に成り立っている、と指摘する。

つまり、既存革新勢力は「朝日新聞的が想定するような庶民」の味方ではあるがワーキングプアの味方ではないのだ。というか、むしろ敵。そのことに気がついてしまった非正規雇用の労働者は既存の革新勢力に見切りをつけた。

フランスでも新自由主義的なサルコジが選挙に勝った。労働者の権益の確保を訴えたロワイヤルは負けた。

日本でも「格差」解消のために、労働者の権利拡大を訴える革新勢力の訴えはむなしく響く。実際に必要なのは労働市場の更なる流動化、正規雇用非正規雇用の賃金のフラット化なのではないか?

金融危機でアメリカ的な価値観、というか新自由主義的な価値観が後退した現在(2008年12月)読んでみてもおもしろい。



城繁幸先生の分析を実践的にしたものに山崎元先生の「会社は2年で辞めていい」がある。

逆にアメリカ的な価値観への警鐘として堤未果先生の「貧困大国アメリカ」がある。

関連エントリ
山崎元先生の外資系証券会社について
http://norafp.seesaa.net/article/95453823.html
ルポ貧困大国アメリカについてみんなが誤解していること
http://norafp.seesaa.net/article/110925281.html


ヲチしているブログの関連エントリ
PALCOMの海外投資塾 「良いとこどりの資本主義」について
http://palcomhk.blog79.fc2.com/blog-entry-735.html

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