2010年06月01日

期待リターンとリスク、相関係数三兄弟

リスク、期待リターン、相関係数の比較をじゅん@さんが行っている。コレを見ると結構違うことが分かる。

ネット上で入手可能な、期待リターンとリスク、相関係数のデータ - 投信で手堅くlay-up!:
http://www.lay-up.net/archives/blog-entry-805-1005252128.html


主に比較しているのはGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)とKKR(国家公務員共済組合連合会)など。

いろいろコメントを付けてみたのだけど折角だから自分でまとめのまとめ的なことを書いてみる。


GPIF(1973年〜2007年)の期待リターンに関する値
国内債券 2.8%
国内株式 5.3%
外国債券 3.4%
外国株式 6.0%
短期資金 2.1%

KKR(2000年〜2009年12月)の期待リターンに関する値
国内債券 1.2%
国内株式 4.2%
外国債券 1.1%
外国株式 4.2%

期待リターンは当然、期間の開始時と終了時が大きな意味を持ってくる。株価が低迷している時期が終了時だと大きく下がってくる。逆に開始時が株価(景気)の底だと大きく上ぶれてしまう。もっとも国内債券、国内株式、外国債券、外国株式の各アセットクラスごとの大まかな数字の大小関係はだいたい似た傾向にある。

30年という期間で計測されるGPIFの数字はちょっと現実離れしているようにも感じる。楽観的すぎ、上ぶれすぎに感じられてしまうのだ。イボットソンの小松原宰明氏だったらこんなことを言うかも知れない。どこの証券会社で2.8%の国内債券が売っているか?

債券の期待リターンも期間によって大きく左右される。しかし、外債と国内債で大きな差が出ることはまれ。期待リターンの差を見る限りは外債を組み入れるメリットは見あたらないように思われる。信託報酬などのコスト負担が生じると外債の旨みはさらに減ってしまい、実質的には国内債券以下の期待リターンになるのではないか?

国内債券、国内株式、外国債券、外国株式の各リスクは期間の長短でも大きな傾向の変化はみられない。GPIF、KKR、その他でも大きな差はない。

相関係数については期間が短いほどアセットクラス間の相関が高くなりがち。しかし、全体としての傾向はそこそこ似ている。

直感的な期待リターンだと保守的に見えるKKRの数字が実感に近いように感じる。10年という期間で計測しているのが実感と近い影響だろう。昔の記憶は不鮮明だし、最近の記憶が直感に与える影響は強い。

まとめのまとめ的なこと
リスク、相関係数は調査期間にかかわらず大まかな動きは似ているの過去のデータをそのまま使うのはありだと思う。しかし、期待リターンは調査期間によって大きく異なる。

GPIFであろうとKKRであろうとその他のシンクタンクであろうと得られる期待リターンの数字は過去のデータにすぎない。未来のデータはこれらを参考にしつつ自分で当たりを付けなくてはならない。過去のデータを信頼しすぎるのは危険。期待リターンに自分なりの未来予測を織り込むのも十分アリ。


ヲチしているブログの関連エントリ
乙川乙彦の投資日記: 長期投資の期待リターンとリスク:
http://otsu.seesaa.net/article/151435639.html

第126回 リスクのデータを変えてみる(その1) - 山崎元のホンネの投資教室 - 楽天ブログ(Blog):
http://plaza.rakuten.co.jp/isyamazaki/diary/201005210001/

第126回 リスクのデータを変えてみる(その2) - 山崎元のホンネの投資教室 - 楽天ブログ(Blog):
http://plaza.rakuten.co.jp/isyamazaki/diary/201005210000/

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http://myindex.jp/assets_i.php

posted by のら at 00:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 資産運用大作戦 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ご紹介ありがとうございます。
こうやって機関によっても前提となる期待リターンやリスクに違いがある事を知ると、結局最後は自分の主観が大切に・・・
アセットアロケーションはアートの世界だなと改めて感じた次第です。
(GPIFの考えに沿ってとか、何か寄り処があると安心なんですけどね)
Posted by じゅん@ at 2010年06月01日 23:18
アセット・アロケーションはアートか科学かって問ですね。

私自身はどちらか割り切れません。ただ、自分なりの未来観を織り込むのべきだとは思います。
Posted by のら at 2010年06月01日 23:57
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