2010年10月10日

親の話と「投資信託にだまされるな!」には千に一つも無駄が無い

投資信託にだまされるな!」の改訂版。

前作がすばらしい出来だったのだが今回も素晴らしい。

投資信託を買ったことがない人が最初に読む、でもいい。

でも、本書は既に投資信託を買っているけどホントに自分で買っている投資信託でいいの?と思うような人にこそ読んでもらいたい。投信を初めて買う人の入門書的な本は結構たくさん出ている。でも、始めてからさらに一歩先に進みたい人向けの本は意外なほど少ない。

投資信託にだまされるな![新版]
竹川 美奈子
ダイヤモンド社
売り上げランキング: 26929
おすすめ度の平均: 3.5
5 前版に続いてこの本は極めて良書だと思う
5 STAMシリーズが生まれるきっかけになった本
1 では投資信託の何を選べばいいのか?

買ってはいけない投資信託の説明では架空の広告を用いてダメな点を解説している。架空の広告なのだが何となくどんな投資信託を指しているかは直ぐに想像できると思う。

信託報酬以外の実質的な保有コスト(売買費用や保管料)にまで踏み込んで書いているのは思いつく範囲では竹川美奈子氏とカン・チュンド氏の「資産設計はポートフォリオで考える 投資信託35の法則」くらいだ。

リタイア後の資産の取り崩し方についても、定額で取り崩すのではなく、定率で取り崩す、という考えを提示している。

折角なので著者とは少し考え方の違う点も書いておきたい。

●ダメファンドを買ったときの処分の仕方
自分だったらダメファンドを処分するときはファンドのマイナス損(プラス益)とほぼ真逆のプラス益(マイナス損)をどっかからひねり出して節税に努める。損益の相殺が出来ないような状態の時は、損益の相殺が出来るようになるまで待つようにしている。

●まとまったお金の投資法
これは議論がつきないところ。山崎元氏だったらタイミングを見計らうのはナンセンス。投資しない機会損失もあるので一気に投資すべき、と言うところだろう。竹川氏は1〜2年かけて分散して投資すべき、と言っている。私は1〜2年と言わず、それ以上の期間をかけて分散投資しても良いと思っている。1〜2年では短い、と思うのは景気や相場のサイクルは1〜2年程度では一巡しないからだ。

まぁ、そんな違いもあるがこの辺りは人による考えの違いもあるし唯一の正解があるわけでもない。些末ごとだし、本書の評価を決して下げるものでもない。

資産運用の本ではあるがリスク許容度に応じた投資を提示しているのは非常に良心的だ。資産運用を始める際にまず最初に考えなくてはならないアセット・アロケーションではない。期待リターンでもなければ、購入すべき金融商品でもない。最初に考えるべきはリスク許容度だ。いくらまで損失を出しても耐えられるか、ということだ。

リスクを避けて敢えて投資はしないという選択肢まで提示するのはセルサイドに立った発言をしない竹川氏だからこそ出来る。資産運用でもっとも怖いのはインフレリスクでも流動性リスクでもない。投資家に圧倒的に不利な商品を売ろうとするセールスマンだ。

竹川氏が本書で語るように資産運用は少しずつ勉強しながらゆっくりとやっていけばいい。

以前の関連エントリ
竹川美奈子は最前線に立ち続ける覚悟があるか
http://norafp.seesaa.net/article/98488090.html
posted by のら at 17:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 投資信託爆発しろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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