2008年03月20日

不動産と株式が投資対象として選ばれる理由

不動産と株式が投資対象として選ばれる理由

税制について解説している本です。税制改正等で若干内容が古くなってしまっています。でも、基本的な考え方を知るための優れた本です。

株式と不動産がなぜ投資対象として好かれるか?

それは税制と大きな関係があります。

関連:外貨預金と外貨建てMMFは似ているようで課税のされ方は大分違う。
http://norafp.seesaa.net/article/89490264.html

ホントは教えたくない資産運用のカラクリ 投資と税金篇
安間 伸
東洋経済新報社
売り上げランキング: 31457
おすすめ度の平均: 4.0
4 改めて税金について考えさせられる
5 手数料と税金がカナメであると説く。
4 「まさに近視眼的税制!!」
5 個人投資家に不利な税制
4 税金と投資商品を分かりやすく学べる。









以下では法人ではなく個人投資家を前提に書きます。

株式は配当も譲渡益も、特定口座を利用すれば分離課税になります。つまり、給与所得や他の所得の多少に関わらず税金は変わりません。給与所得は累進課税ですから給与の多い人にとって、分離課税は非常にメリットが大きい。

外国債券や商品(の売却益・償還差益)や外国為替証拠金取引は総合課税ですから、給与と合算されて課税されます。つまり利益が多くでれば出るほど税制面で不利になります。損失がでても損失繰越は出来ません。

ちなみに債券でも債券リンクETFだと(日本にはまだありませんが)株式と同じ課税になります。株式リンク債券だと債券として課税されます。金融商品の開発と費用の負担で税負担を変えることが出来てしまう日本の税制の矛盾点を指摘します。



不動産所得も総合課税です。しかし、不動産の場合、支払金利、管理料、税金さらに減価償却を不動産の賃料収入から引くことが出来ます。賃料収入を得ながら、減価償却で赤字を出し給与所得等課税所得を減らし税負担を減らすことが出来ます。

もっとも、不動産の現物投資は空室、火災、賃料の下落のリスクもあります。管理の手間もかかります。それでも、課税所得を減らせる、ということは高額納税者には非常に有利です。

マイホームは減価償却分を引くことが出来ません。ローンの支払いも税引き後の給与からになります。一見、マイホームの税制は恵まれているように見えます。しかし、高額納税者にとっては総合課税の賃貸用不動産のほうが有利だったりするわけです。



節税のためには。。。

○なるべく課税されない金融商品を選ぶ...外貨預金ではなく外貨建てMMF。毎月分配型投信は避ける。外国籍投信で分配金を出さないものを選択する(ボンドセレクトトラストとかか?)。

○同じカテゴリーの中で損益通算を活用する。
株式なら株式と損益通算できる金融商品をなるべく利用する。



著者は現在の、法人税と高所得のサラリーマンを狙い撃ちにしたような税制に対し批判的です。また、つぎはぎだらけの現在の証券税制を改め総合課税を中心とした税制への移行を提案しています。

所得の上位10%が全体の半分以上を負担する金持ちいじめともとれる税制。課税回避のため優秀な人材が国外流出することを著者は憂います。



ああ、それと同じ1万円でも年収が300万の人と、2000万の人では重みが違う!という主張がとても印象に残っています。

年収1000万の人は税負担が重く1万円稼ぐのに1.5倍ほどは稼ぐ必要があります。上司におごってもらうときは、自分のお金とは重みが違うことをかみしめながらおごってもらいましょう。とのことです(;^_^A
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